★このカテゴリーでは私が語学学校で受けた授業の内容を順番通りにまとめたものをご紹介していきます。これから語学学校で勉強される方が、大まかな流れを知っておけば授業が受けやすいかなと思って作りました。ご参考になれば幸いです。
★ドイツ語が読めない方向けにフリガナを振っていますが、正確な発音とは多少異なります。フリガナは参考程度にご覧ください。
話法の助動詞とは
話法の助動詞はドイツ語でModalverb(モダールヴェァブ)と言います。
ドイツ語には全部で6つの話法の助動詞(Modalverb)がありますが、A1-1では3つしか習いません。
「müssen」「können」「wollen」です。
話法の助動詞は基本、動詞の原形とセットで使います。
話法の助動詞(Modalverb)の使い方
先に書いた通り話法の助動詞は動詞の原形(infinitiv:インフィニティーフ)とセットで使用します。
動詞の原形とは人称変化していない動詞(例:gehtではなくgehen)のことです。
以前【Nr.8】で紹介したように、ドイツ語には動詞は必ず2番目に置くというルールがあります。
しかし話法の助動詞を使う場合、このルールから外れます。
【Nr.8】でも書いたと思いますが、動詞が2番目というルールはあくまで基本であり、話法の助動詞では話法の助動詞が2番目、動詞は文末に置くとなります。
話法の助動詞(Modalverb)が2番目+動詞は文末
Modalverbの人称変化
müssen | können | wollen | |
ich | muss | kann | will |
du | musst | kannst | willst |
er/sie/es | muss | kann | will |
wir | müssen | können | wollen |
ihr | müsst | könnt | wollt |
Sie/sie | müssen | können | wollen |
話法の助動詞の人称変化は4パターンです。
①ichとer/sie/es
②du
③wirとSie/sie
④ihr
①ichとer/sie/es・・・”muss-kann-will”と覚えるだけ
②du・・・①の変化”muss-kann-will”に-stを付けるだけ
※musstはmussに-stをつけるとmussstになりますが、省略されてmusstです。
③wirとSie/sie・・・変化なし、原形のまま
④ihr・・・原形から-enを取り、代わりに-tを付けるだけ
変化表をそのまま覚えようとするとややこしく感じますが、実際は4パターンしかないですし、話法の助動詞は頻繁に使用するのですぐに覚えられます(^^)
「müssen」「können」「wollen」の意味
それぞれ複数の意味を持ちますが、基本的には下記の意味が理解できていれば問題ないと思います。
müssen:~しなければならない
イヒ ムス アム ボッヘネェンデ アーバイテン
(私は週末働かないといけない)
ムスト ドゥ ツー ハウゼ ブライベン?
(君は家に居なくちゃいけないの?)
ヴィア ムゥッセン ビス アハツィーン ウーア― ダス パケット シッケン
(私たちは18時までに小包を送らなければいけない)
können:~できる
イヒ カン ドイチ シュプレヒェン
(私はドイツ語が話せます)
マイン ゾーン カン ザクソフォン シュピーレン
(私の息子はサックスを演奏できる)
カンストゥ ドゥ アウト ファーレン?
(車を運転できる?)
動詞の原形でよく出てくる語尾”-ren”を日本人はfahren=「ファーレン」のように「レン」と発音していますが、これは日本人特有の訛りのようなものだと思います。
ここでの「r」は日本語にはない発音なのでフリガナが難しいのですが、「ファーレン」は正しい発音ではありません。(ファーレンとカタカナ読みしても一応分かってはもらえます)
正確には舌先を前歯の裏に付けた状態で喉に力を入れて「レ」と発音すると「レ」と「ガ」の中間のような音(よくうがいをするときの音と言われます)になり、ネイティブな発音に近づきます。
wollen:~するつもり/~したい
wollenの「~したい」という意味は強い意志が表されます。
今日は出てきませんが、別の話法の助動詞で「~したい:möchten」という意味のものがあり、普通はそちらを使って表現されます。
しかし「~したい」という意思の場合はmöchtenではなくwollenを使います。
例えば
イヒヴィルフィズィックストゥディアレン
(私は物理学を勉強するつもりだ/勉強したい)
なら「絶対に物理学を勉強したい」もしくは「物理学を勉強すると決めている」という強い意志の表れ、
なら「物理学を勉強したい(と思っている)」と意志ではなく希望・欲求がある状態という感じです。
結婚願望で例えるなら
イヒヴィルハイラーテン
(結婚したい!)
イヒモェヒテハイラーテン
((そのうち)結婚したいな)
という違いだと思います。
文法:話法の助動詞は2番目、動詞は文末に
最初の方でご紹介済ですが、話法の助動詞の文法は話法の助動詞+動詞の原形(Infinitiv)で組み立てられます。
そして話法の助動詞は文の2番目、動詞の原形は文の最後に置くというのがルールです。
「müssen」「können」「wollen」それぞれいくつか例文を挙げましたが、どの文もルール通りになっているかと思います。(疑問文は話法の助動詞が先頭になります。)
このルールは↓のように例えどんなに長い文になったとしても変わりません。
Ich will am Abend mit meiner Familie und meinen Freunden ins Konzert gehen.
今回のまとめ
・話法の助動詞(Modalverb)は全部で6つ
・話法の助動詞(Modalverb)の人称変化は4パターン
・müssen=~しなければならない
・können=~できる
・wollen=~するつもり/したい(意志)
・話法の助動詞は文の2番目、動詞の原形は文の最後に置く
語学学校に通いだして、複数の先生におススメされたテキストです。
このテキストをプリントして授業で使う先生も何人かいました。
A1からB1までの文法がわかりやすく説明されていて、
練習問題もあるので文法学習に最適です。